迫真魔術部!タルパの裏技!

淫夢要素はありません

魔術師って何してんの

魔術師ですっていうと、ほぼ必ず聞かれるのがこれ。

これは非常に返答に困る。

敢えて言うなら「使えるものを探している」となるだろうか。

 

しかし、私の場合は言ってみれば「趣味:魔術」なのだ。

だから、何してんのって言われても困る。

例えば、「趣味:ガンプラ」だとして、「ガンプラって何すんの」って言われたら、「ガンプラ作ります…」みたいな返答になっちゃう。

魔術を少々、といってもじゃあ魔術ってなんぞやと言われるわけで。

んー、魔術ってなんだろうね。

手から火を出せたりするわけじゃない。

空も飛べない。

 

でも、その答えは歴史を紐解いていけば、薄ぼんやりと見えてくる。

むかーしむかし。それはもう具体的にいうとローマ帝国が崩壊し、ヨーロッパが分裂して統一されるにはカール大帝の登場を待たなければいけなかったころ。

中世ヨーロッパ風ファンタジーなんていう一大人気ジャンルがあるけれども、叡智に満ち溢れたローマ帝国が崩壊して、文献は散逸するわ、秩序は乱れまくって人が死にまくるわ、蓄えられたノウハウは無くなるわで、中世ヨーロッパとはすなわち文明の暗黒時代を指すわけですな。

もう少し時代を下れば、魔女狩りとか、祈祷で病気を治そうとしたりとか、……おっと、これは現代人でもやってることか……。

皮肉はさておき、そのころってのは知識そのものが魔術だったわけだ。

天気予報がそのまま予言扱いされるような時代。

それは、オカルト・魔術と科学がまだ同じものとして扱われていた時代だ。

心理学とか精神内科とか、そういった心の問題に対する学問がオカルトから科学へと分離したのは、ごく最近の話だ。

雷は神の怒りだとかで、モンゴル帝国の兵士はアンゴルモアの大王だとか。

ハレー彗星で地球の酸素がなくなるだか毒ガスが発生するだとか騒いだのは1910年のことだ。

毎年毎年飽きもせずに今年は地球が滅ぶとか言ってる連中もいる。

これらはすべて、事象に対する無知からくるものだ。

だが、そこには迷信、世迷い言、と切って捨てるには勿体無いものがあると信じている狂信者が魔術師だ。

熱心に無心に神に祈る宗教グルイと並べてもいいと個人的には思っているが……。

 

さて、話を前に進めよう。

先述のとおり、オカルトと科学は混ざり合っていた時期があった。

だが、そのときは光の速度は今より遅かっただろうか。

酸素原子の電子数は違っただろうか。

太陽は2つあったりしただろうか。

そう。それはありえない。

では、今はオカルトと不可分であるから科学的でないものがあったとして、それがまったくの眉唾だと判じるのは少し早くはないだろうか。

そりゃ、水素分子と酸素分子の電子殻が決まっているのにH12O2だかH16O2だか書いて(書いただけで)水素水とか言っちゃう、真っ向から現行科学に喧嘩売ってるよーな頭までイッてるのは置いとくとして、だ。

 

魔術の基礎に、瞑想というものがある。

誤解を招くことを承知で噛み砕いて言えば、坊さんが座禅組んでるのも瞑想だ。

自己の内面を見つめるも瞑想だし、能動的に想像力を働かせるのも瞑想だろう。

瞑って想うから、瞑想なのであって、まあ、どこからどこまでが明確に瞑想です!だなんてそのへんの堅い話はナシにしよう。

この瞑想、最近ではリラクゼーション効果(……ああ、横文字が出てしまった。これで元々胡散臭い文章が、途端にさらに胡散臭くなる…)に注目が集まって、グーグルの社員とかがやってるとか。

本当かどうかは私はグーグルの社員ではないから、そういう出版物の情報を、まずは鵜呑みにしてやろうではないか。

仮に本当に天下のグーグルの社員が瞑想しているのだとしたら、これは非常に面白い。

電脳世界の叡智の最先端が瞑想とは!

イラク派遣によってPTSD患者が大量に発生した米軍においても、瞑想(マインドフルネス)が精神的治療に用いられている(←これは本当らしい)。

これは、人間の心理についての研究が進んだ結果、魔術とかいう眉唾の胡散臭いものから、瞑想が科学として切り取られたことを意味する。

いや、まあ、本当にPTSDに効くのか知ってるのはその患者さんだけだろうけど、とにかく論文がそう言ってるんだからそういうことなんだろう。

……懐疑主義なので、何につけても本当かどうか疑ってしまい、あくまでも冷静な立ち位置にいたくて予防線を張るのは私の悪癖・悪文である(これも予防線)。

 

上記のように、魔術という胡散臭いものの中には、心理的苦痛から患者さんを救ってあげられるような素晴らしいものが眠っているのである。

だからといって、そういう胡散臭いものに頼れと言っているわけではない。

現代医療を継続するべきだ。というか、継続しなくちゃいかんのだよ。

そういう民間療法は、プラシーボ効果にもなるだろうし、少なくとも安心感は与えてくれる。

だが、安心感とプラシーボでガンが消えたりしたら医者なんていらねーんだ。

……書きたいことから脱線し始めた。

でも、高濃度水素水に浸かってガン治療がどうこうって言って死んだ有名人のニュース見てると、何かやりきれない気持ちになるよね……。

閑話休題

そういうわけで、魔術師が・私が普段何をしているかという質問には、

「魔術(とされるもの)の中で使えそうなものを探している」

と答えるべきなのかもしれない。

私は個人利用を目的としてるわけで、どっちかというとレフトハンドの性質が強いので……うん、やっぱり「使えそうなものを探している」というのが私の中でしっくりくるかもしれんな。

「使えそうなものを探している」というとスカベンジャーっぽいけど、まあ、事実スカベンジャーなんだから仕方がない。

じゃなきゃネットタルパなんていうへんてこジャンルに興味を示しませんとも。

 

……なんだろう、答えになってんのかな。

これ読んで誰が面白いんだ。

夜更かししたテンションで書いてるから文章がめちゃくちゃじゃないか。

……と悩んでいるとBackSpaceキーを長押ししてしまいそうなので、このへんでやめとこう。

おしまい。

平成29年10月28日午前5時54分